「自己分析は大切」「自己分析だけは必ずしておけ」といわれることがあります。
しかし、過去の経験を振り返ったり、診断テストを受けたり、他人に自分について聞いたりと、自己分析は意外と面倒なものです。
そんな面倒な自己分析は、なぜ必要だといわれるのでしょうか?
その理由は大きく以下の2つです。
- 自己PR・志望動機の裏づけをするため
- 企業・仕事選びの失敗を避けるため
自己分析が重要である理由1:自己PR・志望動機の裏づけをするため
自己分析をするべき最もたる理由は、「自己PR・志望動機の裏づけをするため」です。
例えばインターネットサービス会社の面接の受ける場合、「面白そうなので志望しました」と志望動機を伝えても、面接官は納得してくれません。
面接官を納得させるためには、「なぜ面白いと思うのか?」その裏づけが必要です。
例えば、「学生時代、SNSを使って海外の人とメッセージのやり取りをしていました。遠くの人と簡単につながれる面白さとインターネットの可能性を感じ、その可能性を広げられる仕事に就きたいと思いました」と回答した方が、志望動機に説得力を持たせることができます。
また自己PRに関しても、単に「主体性があります」と回答するのと「こんなエピソードがあり、その経験から自分には主体性があります」と回答するのとでは、説得力が違います。
自分のなかに漠然と「こんな仕事をしたい」「自分はこんな人間だ」ということを考えていると思います。面接でそれをアピールし、面接官を納得させるためには、「なぜそう思うのか?」という裏づけが必要なのです。
その裏づけとなるエピソードを見つけるのに、自己分析をするのです。
自己分析が重要である理由2:企業・仕事選びの失敗を避けるため
就職できればどんな企業・仕事でもいい、という人はいないでしょう。
時間とお金を使って就活をするのですから、どうせなら長く勤めたいものです。また嫌々仕事をするのではなく、どうせならやりがいを持って仕事をしたいものです。
では、どんな企業、どんな仕事に就けばやりがいを持って働くことができるのか? どんな企業、どんな仕事を選べば失敗しないのか?
それを探るために自己分析をするのです。
もちろん自己分析をしたからといって100%自分に合った仕事、企業が分かるとは限りません。「自己分析を完璧にしたけど、実際就職してみたら合っていなかった」となる可能性もあります。
また、アルバイト経験しかない状態で、働くことを想定した自己分析をするのは限界があります。
それでも、自己分析をしないで何となくで仕事・企業選びをするよりはマシです。
これまでの経験を振り返って、どんな仕事・企業なら長続きするのか、やりがいを持って働けるのかを把握しておきましょう。
大企業・有名企業を志望している人は入念に自己分析を行う
漠然と大企業・有名企業に応募しようとしているなら、それは自己分析がしっかりできていない証拠です。
大企業・有名企業にいくべき理由など、本来ないはずです。
「大企業で大きなビジネスに携わりたい」という人がいますが、中小企業でもベンチャー企業でも、無名の企業でも大きなビジネスに携わることはできます。
また安定しているという理由で大企業を志望する人がいますが、安定を求めるなら公務員になればいい話です。
給料が高いから、という理由もありますが、稼ぎたいなら独立するか、完全歩合制の営業職に就けばいい話です。天井なしでいくらでも稼げます。
つまり、大企業・有名企業にいくべき理由など「見栄を張りたい」「大企業の名刺を持てたらカッコイイ」ぐらいしかないのです。
見栄を張れる人生を送りたい、という人はいいでしょう。しかし自分にとって幸せな人生を送りたいという人は、大企業・有名企業である必要はないはずです。
しっかり自己分析をして、「本当に幸せな人生を送るためにはどんな企業に就職すればいいのか?」をしっかり考えてみてください。
大企業・有名企業の説明会や面接で時間を無駄にする必要はないはずです。
なりたくない人間像・就きたくない仕事も明確にしておく
自己分析というと、「こんな人間になりたい」「こんな仕事に就きたい」というポジティブな分析をしがちです。
もちろんそれも大切なのですが、逆に「こんな人間には絶対になりたくない」「こんな仕事には絶対に就きたくない」といったネガティブな面についても分析しておきましょう。
就きたい仕事が明確でも、その仕事に絶対に就けるとは限りません。就きたい仕事に就けなくても、絶対に就きたくない仕事を避けられれば、「就活に失敗した」と後悔することもありません。
また「やりたい仕事、就きたい職業が分からない」という人もいると思います。
その場合でも、やりたくな仕事、就きたくない職業、なりたくない自分ははっきりとイメージできるはずです。やりたい仕事が分からなくても、やりたくない仕事さえ分かっていれば、企業選びで悩むこともありません。また後悔することもないでしょう。
「こんな人間には絶対になりたくない」「こんな仕事には絶対に就きたくない」は意外と忘れがちですが、とても重要なので、明確にしておくようにしましょう。
※自己分析のやり方については以下のページで解説しています。自己分析をこれから始める方は参考にしていただければと思います。
