OB・OG訪問をしてみたいけど、どうやってOBOGを探せばいいのか? どうやってアプローチすればいいのか?
正直、分からないことだらけですよね。
そこでここではOB・OGの探し方・手順・注意点などまとめて解説します。
OB・OGを訪問は企業研究に役立つだけでなく、人事部に話を通してくれ、選考で有利になる可能性もあるので、積極的に行うのがおすすめです。
OB・OG訪問の手順
まずは手順から。
- OB・OGを探す
- 電話かメールでアポを取る
- 準備をする(情報収集や質問のリストアップ)
- 訪問
- お礼
OB・OGの探し方
キャリアセンターの卒業者名簿を確認する
大学のキャリアセンターには、卒業者と就職先企業が記載されている卒業者名簿を見ることができます。
連絡先が記載されている場合は、そこに連絡してみましょう。連絡先が分からない場合は、係の人に問い合わせてみましょう。
OBOG紹介サイトを利用する
OBOG訪問をしたい学生を支援するサイトとして以下のようなものがあります。
これらのサイトは、出身大学に関係なく、気になる人OBOGに簡単にアプローチすることができます。
自分の大学に気になる企業の先輩がいない場合は、このようなサイトがとても役に立ちます。
企業の人事部に紹介してもらう
企業の人事部に連絡を取り、OB・OGを紹介してもらえないか、相談してみましょう。
連絡する際はメールが無難です。
メールの送り方・例文はこちらで記載しています。
サークル・ゼミ・アルバイトの先輩から探す
サークル、ゼミ、アルバイト先の先輩に相談し、志望企業で働いている人がいないか聞いてみましょう。
SNS
TwitterやFacebookを使って、志望企業で働いている人を探し、アプローチしてみましょう。
またビジネス向けSNSである、Wantedly(ウォンテッドリー)やLinkedin(リンクドイン)では、働く企業名を公開している人が多くいます。大企業だけでなく、ベンチャー企業、中小企業の人も探せるので、一度は確認しておきましょう。
オフィスの前で社員に声をかける
オフィスでの出待ちです。退社時間を見計らって社員に直接声をかけ、面会をさせてもらいましょう。誠意のある社員であれば応じてくれるはずです。
またこのエピソードは、面接でアピールの材料にもなります。
社会人交流会に参加する
異業種交流会、オフ会、社会人セミナーのなかには、大学生が参加できるものがあります。そこで社会人に声をかけ、仕事の話、就活の話を聞かせてもらいましょう。
ただし、異業種交流会や社会人セミナーは怪しいビジネスの勧誘を目的としていることが多いので、注意が必要です。特に就活中の大学生はターゲットにされやすいので、心配な方は別の方法でOB・OGを探してください。
OB・OG訪問の注意点・マナー
まずは一覧でざっくり注意点・マナーを紹介します。
- スーツを着用する
- 待ち合わせ場所には10分前に到着する
- OB・OGと会ったら、まずはお礼を言う
- 質問を事前に用意・整理しておく
- 携帯の電源は切っておくか、音が鳴らないようにしておく
- カフェ、喫茶店で会う場合、頼むものにも注意する(派手なものは頼まない、ブラックコーヒー、カフェオレなどシンプルなものが無難、もしくは相手に合わせる)
- 一方的に質問しない
- 相手がフランクな人でも、タメ語口調にならないように注意する
- 質問は具体的に(働くってどんな感じですか? のようなざっくりとした質問は失礼)
- 年収、ボーナスなどの答えづらい質問は避ける
- 福利厚生、休日・休暇、残業時間など、働く気がないのかと思われるような質問ばかりにならないように注意する
- 帰りには必ずお礼を言う
- 終了後は、メール、手紙などでお礼を言う
その他に特に注意すべき点を以下で解説します。
アポ取りはメールが無難
メールでアポを取るのが無難です。たとえ電話番号が分かっていても仕事中にいきなり電話すると迷惑になる場合があります。また電話対応に時間がとられ仕事が中断してしまうことを嫌がる人もいます。
——–本文——-
株式会社○○
営業部 ○○様
突然のメール失礼いたします。
○○大学○○学部に在籍しております田中二郎と申します。
キャリアセンターで、○○様のご連絡先を教えていただき、OB訪問をさせていただきたく、メールをした次第です。
お忙しいとは存じますが、是非、一度お会いして、お話を聞かせていただけないでしょうか。
お返事いただければ幸いでございます
何卒よろしくお願いいたします。
※署名を忘れず
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田中二郎
○○大学○○学部3年生
Eメール:tanaka2ro@○○.com
電話番号:090-xxxx-xxxx
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OB・OG訪問の準備を忘れずに
OB・OG訪問の前に必ず準備をしましょう。具体的には企業研究と質問のリストアップです。
せっかくのOB・OG訪問なので、ネットで調べれば分かるようなこと質問しても意味がありません。また時間を取ってくれた先輩にも失礼です。
入念に企業研究を行った上で、質問をリストアップしておきましょう。
遅刻、キャンセルの場合は必ず連絡する
遅刻や面会のキャンセルは極力するべきではありませんが、やむを得ない場合もあるでしょう。
その場合でも必ず連絡しましょう。相手はその日のためにスケジュールを空けているのです。また連絡はできれば早い方がいいです。
相手が採用担当者の代理として来ている場合もあるので、その場合は訪問をキャンセルした時点で不採用です。キャンセルする時は、その企業を絶対に受けないぐらいの覚悟をしなければいけません。
態度、質問内容に注意する
相手が採用担当者の代理として来ている場合もあります。その場合、面会での態度やマナーが見られており、選考の採否に影響します。
例えば、態度・マナーが悪い、ネットで調べれば分かることを質問してしまう、残業時間や給与など労働条件に関することばかり質問してしまう、などのことがあると「あの人はちょっと採らないほうがいいかも」と人事に口添えされてしまいます。
OB・OG訪問でも気を抜かず、一次面接だと思って臨みましょう。
必ずお礼をする
OB・OG訪問の後は必ず、メールか手紙でお礼をしましょう。わざわざ電話する必要はありません。またお礼をするときは、話を聞いた感想も記載するようにしましょう。
※メールサンプル
件名:OB訪問のお礼(○○大学・田中二郎)
○○様
本日OB訪問をさせていただきました○○大学3年の田中二郎と申します。
本日はお忙しいところお時間を取っていただきまして、まことにありがとうございます。
ホームページや会社説明会などでは分からかったことをしることができ、たいへん勉強になりました。特に「開発のスピードを速くする」という姿勢が職場を活気づけているというお話はとても刺激的でした。私も是非、そのような環境で自分を試してみたいと強く思いました。
またご相談にうかがう機会もあると存じますが、その際はよろしくお願いいたします。
取り急ぎお礼のみ申し上げます。
※署名を忘れず
―――――――――――――――――――――――――――――――――
田中二郎
○○大学○○学部3年生
Eメール:tanaka2ro@○○.com
電話番号:090-xxxx-xxxx
―――――――――――――――――――――――――――――――――
OB・OG訪問で聞いておきたいこと
- 現在はどのようなお仕事をされているのですか?
- 出社してから帰られるまで、毎日どのように過ごされているのでしょうか?
- 一年生でもっとも忙しい時期はいつですか?
- なぜ、この会社に入ることを決断したのですか?
- この会社に入社する前と後で、会社に対するイメージは変わりましたか? 変わった場合どうかわりましたか?
- 社内の雰囲気はどのように感じておられますか?
- 仕事が大変だと思うときはどんなときですか?
- 仕事が面白いと感じるときはどんなときですか?
注意が必要な質問
OB・OGが採用担当者の代理としてきている場合もあります。採否に影響することもあるので、以下のような質問をする場合は注意しましょう。
- 離職率は高いですか?
- サービス残業はありますか?
- 定時で退社できますか?
- 休日出勤はありますか?
- 有給休暇はきちんと紹介できていますか?
- 営業ノルマはありますか? 達成できない場合、罰則はありますか?
- 上司は優しいですか? 感じの悪い人はいますか?
- 入社できるように取り計らってもらえませんか?
OB・OG訪問の持ち物
- 履歴書(いつ提出を求められるか分からないので、常に記載済みの履歴書を持ち歩いておく)
- エントリーシート(事前に公表されている場合は記入して持参しておく)
- メモ帳
- スケジュール帳
- 筆記用具
- 会社案内(持っていれば)
- スマートフォン・携帯電話
OB・OG訪問のメリット
- 働いている先輩の生の声から、企業の実態が分かる
- 採用のプロセスや選考通過のポイントなどを教えてもらえる
- 社会人と接することができる
大きなメリットは上記の3つです。
企業ホームページや企業説明会、就職サイトではポジティブな情報しか発信されないので、悪い面を含めた企業の実態を知ることはできません。
OB・OG訪問をすれば、実際に働く社員から企業の本当の姿を聞くことができます。
もちろん何でも正直に話してくれるとは限りません。OB・OG訪問といっても会社の紹介であれば、会社の回し者です。ネガティブな面をなんでも話してくれるとは限りません。
それでも、会社説明会やセミナーなどの比べれば、貴重な情報を得られることは間違いありません。
またOB・OG訪問は社会人の接する貴重な機会です。社会人慣れしておくことは意外と重要で、就活でなかなか内定をもらえない人は、概して社会人と話すことに慣れていない場合があります。OB・OG訪問の機会を利用して、社会人に慣れておくようにしましょう。