内定をもらうための秘訣。それは、企業が求めている人物像を把握することです。
就活本やネットの就活情報サイトを見ると、必ずといっていいほど「企業が求める人物像を把握しろ」と記載されています。
なぜそれほど、「求める人物像」を把握することは大切なのでしょうか?
また企業はいったいどんな人物像を求めているのでしょうか?
このページでは解説したいと思います。
なぜ「企業求める人物像を把握する」ことが大切なのか?
就活で失敗してしまう人の特徴は、面接で話したいことを話して帰っていく人です。
自分はこんな経験をしてきた、こんなことを学んだなど、これでもかと自分をアピールしても、企業側が、その知識や経験を求めていなければ、アピールは何の意味もないのです。
裸眼の人に一生懸命コンタクトレンズの営業をするようなものです。時間の無駄から早く終わらせてくれと思われるだけです。
就活は、営業に近いものがあります。相手が何を求めているのか正確に把握し、自分がそれを持っていることをアピールするのが大切です。
つまり、「企業側がどんな資質・能力を持った人物を求めているのか?」を正確に把握し、自分がその資質・能力を持った人間であることを採用側に伝えることが大切なのです。
企業の求める人物像を把握し、自分がそれに見合った人物であることを伝える。これさえできれば、内定がもらえず苦労することはないのでしょう。
企業はどんな人物を求めているのか?(企業が求める人物像とは?)
企業が求める人物像は、業界や職種、企業によって異なります。しかし、一般的に以下の4つ能力を持った人が望ましいとされています。
- 課題解決力(変化の厳しい社会で、課題を見出し、チームで協力して解決する力
- 忍耐・胆力(困難から逃げずにそれに向き合い、乗り越える力)
- 多様性を尊重し、異文化を受け入れながら組織力を高める力
- コミュニケーション力(価値観の異なる相手とも双方向で真摯に学び合う対話力)
上記4つの能力を持った人が、企業が求める人物像といえるのです。
しかし、これらすべてを兼ね備えた人は存在しないでしょう。またどれも抽象的なので、具体的にどんな経験をアピールすればいいのかわからないという方もいると思います。
最も簡単な方法は、企業の採用ページや募集要項に記載されている「求める人物像」をチェックして、そこに記載されていることから自己PRを組み立てることです。
また先輩社員やOBOG訪問で、どんな能力・資質を持った人がその企業に採用のされているのかを分析することで、企業の求める人物像を把握することもできます。
これらによって企業が求める人物像を正確に把握することで、間違ったアピールを避けられるでしょう。
コミュニケーション力は安易にアピールしない
求める人物像を調べると必ずといっていいほど「コミュニケーション力」が記載されています。だからといって面接で「私はコミュニケーション力があります」と安易にアピールすると面接官はカチンときます。
そもそも、多くの学生はこのコミュニケーション力を雑談ができる、初対面の人とすぐに仲良くなれる、笑いを取れるといった能力だと誤解しています。
しかし企業が求めているコミュニケーション力とは、課題解決の方法を人に説明したり、説得したりするための能力、つまり、ビジネスを円滑に進めるための対話力のことです。
社会人になると学生時代のサークルやゼミとは違い、異なる価値観・年齢・バックグラウンドを持った人と仕事をしなければいけません。意見の食い違いがあったり、説明不足で仕事が上手くいかなかったりすることは日常茶飯事であり、ビジネスパーソンはいつもコミュニケーション力不足に悩まされています。
そんなビジネスパーソンに対して、「初対面の人とすぐに仲良くなれるのでコミュニケーション力があります」と自己PRしても、全く響きません。むしろ「コミュニケーションの何がわかるんだ」「気安くコミュニケーション力を語るな!」と面接官はカチンとくるでしょう。
そのため安易に「私はコミュニケーション力がある」とアピールしない方がいいでしょう。コミュニケーション力とざっくりいうのではなく、聞く力がある、わかりやすく説明する能力がある、といったように具体的に語る方がいいでしょう。
専門知識や業務経験は求められていない
例えば営業職に応募する場合、アルバイトで営業の業務の経験があったても、商材に関する知識があったとしても、採用されるとは限りません。
というのも、新卒採用では、専門知識や業務経験は求められていないからです。
新卒採用では、ポテンシャル、つまり入社後の伸びしろが求められており、即戦力は求められていません。そのため商品に関する専門知識や業務経験をアピールしてもあまり意味はないのです。
それよりも、積極性、主体性、忍耐力などが重視されます。それらをアピールできるように自分の考えを、自分の言葉で、具体的なエピソードを交えて語ることが大切です。