個人面接とは、学生が一人で受けるタイプの面接形式です。面接官は一人~三人です。
面接時間は30分から40分程度で、志望動機や自己PRなどの基本的な質問、学生の回答に対してさらに掘り下げるような質問が聞かれます。また、答えづらい意地悪な質問を聞かれることもあります。
集団面接とは違い、他の学生の言動を気にしなくてもよく、思う存分自分をアピールできます。
個人面接では【能力・性格・ポテンシャル(伸びしろ)】が見られている
一次面接は集団、二次面接以降は個人、という流れが一般的です。
一次の集団面接では、第一印象やマナーなど、印象的な部分が見られます。
二次面接以降の、個人面接では、能力や性格、ポテンシャルが見られます。
一次面接では、若手社員が面接官を務めるため、学生の能力や性格などを深く判断することはできません。
逆に、一二次面接以降を担当する面接官は、人事部の課長や社長などキャリアの長い社員です。活躍する人材の特徴を把握している社員なのです。
志望動機、学生時代に力を入れたこと、自己PRなど、掘り下げていくことで、十分な能力があるか、自社の仕事に合った性格か、伸びしろ(ポテンシャル)があるかを判断するのです。
エントリーシート・履歴書に書いた内容を復習しておく
「個人面接では、能力、性格、ポテンシャルが見られている」と解説しましたが、書類選考、一次面接を通過している時点、それらの資質はある程度備えていると判断されています。
面接本番では、エントリーシートや履歴書の内容と矛盾がないよう、わかりやすく話せばいいだけです。
面接官は、基本的にエントリーシートと履歴書の内容をベースに質問を考えます。つまりエントリーシートと履歴書からならどんな質問をされてもしっかり回答できる状態にしておくことが大切なのです。
ただし、エントリーシートの文章をそのまましゃべるのではなく、違った表現ができるようにしておく必要があります。書類に書けなかった細かい部分を説明できるようにする、関連するエピソードを用意するなどの準備をしましょう。
個別面接はコミュニケーションの場と考える
集団面接の場合、学生の回答に対して面接官からのリアクションはありません。逆に個人面接では、学生の質問に対して、面接官は相づちや感想、さらに掘り下げた質問をするなど、しっかりリアクションを取ってくれます。
つまり、個人面接はコミュニケーションの場、会話の場なのです。
時々、「面接はプレゼンだ!」と言われることがありますが、個人面接の場で、プレゼンのように一方的に話してしまえば「コミュニケーション力がない」とみなされてしまいます。
また、志望動機を聞かれているだけなのに、勝手に自己PRを始めたり、面接官に余計な質問をしたりすれば、「コミュニケーション力がない」とみなされてしまします。
個人面接はコミュニケーションの場です。回答の時間はしっかり用意されています。
面接官の話をよく聞き、何が質問されているかをしっかり理解することを心がけましょう。
圧迫面接でも冷静に対応する
わざと学生が困るような質問をする。
回答に対して、挑発的な返答をする。
回答してもリアクションがない。
面接官がこのような態度をとる、いわゆる圧迫面接が行われる場合もあります。
実際の社会生活、仕事でも、同じような状況に遭遇することがあります。例えば、営業では、自社の商品の説明をしても相手からまったくリアクションがない、答えようがない質問をされるなどです。
圧迫面接は、そのような状況に遭遇した時の対応を見るために行われるものです。学生が嫌いで苦しめるために行われるわけではありません。
しかし実際、圧迫面接を受けてみると、ものすごくイラッとします。それはもう、手が出そうなぐらい。それでも、面接官の挑発に乗って感情的になったり、挑戦的な態度をとったりすれば、不採用です。
どんな態度をとられようとも冷静に対応することが大切です。
適度に笑顔を作り、面接官の質問に誠意をもって答えていれば、悪い評価を下されることはないでしょう。