「就職四季報」とは、東洋経済新報社が発行する就活生向け企業情報誌です。
主要企業約6000社にアンケート取材を行い、客観な視点に基づいて勤続年数や給与額、倍率などが掲載されています。(投資家向け出版されている「会社四季報」とは、記載されている内容が違う)
「就職四季報」は、企業研究に役立つので必読とされていますが、実際、読まなくても内定をもらうことはできます。そのため就職四季報を読むことに疑問を感じている方もいると思います。
就職四季報はそんなに役に立つのか?
本当に読んだ方がいいのか?
それを判断していただくために、ここでは就職四季報にかかれている内容、どんな情報を得られるのか、就活にどう役に立つのかを解説します。
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就職四季報は読むべき!
就職四季報を読まなかったからといって100%就職できないわけではありません。しかし、就職サイトや企業ホームページには記載されていない情報を豊富なので、時間があるなら読むべきです。
就職四季報を読むべき理由についていくつか解説します。
離職率や勤続年数、ボーナス額などが分かる
離職率や勤続年数、給与、ボーナス額などが具体的な数値で掲載されています。
例えば、初任給240,000円、ボーナス130万円、といったようにです。
他にも有休消化率や選考のポイント、求める人物像なども掲載されており、あまり知られていない優良企業を見つけられたり、優良といわれている企業の実際に姿が分かったりと、企業研究にとても役立ちます。
中立的な立場である記者のコメントが読める
企業を調査した記者からのコメントも掲載されています。
就職サイトにも記者からのコメントが掲載されていますが、就職サイトは企業から求人掲載料金をもらうことで運営しています。そのため100%企業の宣伝であり、ネガティブなコメントは書かれていません。
一方、就職四季報は読者から料金をもらっています。企業に対して中立な立場の記者のコメントなので客観的で信頼性があります。
記者コメントは、企業や事業の将来性を判断するのにとても役立つものです。
倍率が分かる
就職四季報には、各企業の倍率が記載されています。就職サイトや企業のホームページでは倍率は確認できないので、これが確認できるだけでも、就職四季報を読む価値はあるといえます。
倍率の高い企業であることが分かれば、対策を入念にしたり、同じ事業を行っている倍率の低い企業にエントリーを変えるなど、様々な対策を打てるようになります。
就職四季報【女子版】【インターン版】もある
就職四季報には女子版、インターン版というのもあります。
女性版には、女性の採用数、女性社員に比率、勤続年数、既婚率など、女性が企業選びをする上で役立つ情報が掲載されています。
またインターン版では、各社のインターン情報がデータで掲載されています。
状況に応じて使い分ける、もしくは併用することで、効率的に情報収集ができます。
小企業・ベンチャー企業を志望している方にも役立つ
就職四季報には掲載されている企業は約6000社です。一部の有名企業、大企業の情報だけあり、中小企業、ベンチャー企業、無名な企業の情報はありません。
そのため企業研究に利用することはできませんが、業界研究には役立ちます。
例えば、業界が同じであれば給与額、ボーナスの額、残業時間もそれほど変わりません。希望企業の競合他社を調べることで、掲載されていない企業のこともある程度、推測できるのです。
就職四季報に掲載されていない小企業・ベンチャー企業を受ける場合であっても、競合企業や同業界・同業種の企業はチェックしておきましょう。
就職四季報に記載されている情報
- 企業の特色
- 企業理念
- 修士・大卒採用数
- 3年後離職率
- 有休消化年平均
- 平均年収
- 残業時間(月)
- エントリー情報と採用プロセス(試験情報、選考ポイント、通過率)
- 男女別採用数と配属先
- 記者評価
- 給与・ボーナス・週休・有休・育児休業期間と取得者数 ほか
- 従業員数・勤続年数・離職率ほか)
- 求める人材
- 業績
- 会社データ
就職四季報は、キャリアセンターにかならず置いてあります。買うほどではないと判断した方はキャリアセンターや本屋で立ち読みする程度で問題ないでしょう。