
「ESっなに? おいしいの?」
就活をこれから始める方で、ES(エントリーシート)についてよく分からない方もいると思います。
そこでここでは、ES(エントリーシート)とは何か? その役割や入手方法について解説します。
ES(エントリーシート)とは? ESの役割とは?

ESはエントリーシートの略です。簡単に言うと選考を受ける企業に提出する、自己紹介書のようなものです。
履歴書に記載できるのは学歴や年齢、資格など、限定されています。しかし、それら基本的なプロフィールだけでは、学生が優秀かどうか、自社に合っているかどうかを判断することはできません。
そこで企業は履歴書とは別に、独自のエントリーシートを提出させるのです。履歴書からでは判断できない、応募者の性格や資質、ポテンシャルを判断するために。
学生側も企業を選ぶ時、企業のホームページや就活サイトの情報をチェックしますよね。
同じように企業は、学生を選ぶ時、まずESに目を通し、その内容から面接すべき学生をピックアップするのです。
当然、ESの内容が悪ければ不採用になり、良ければ面接に進めます。
ES(エントリーシート)の内容は企業によって異なる
ESは、企業が独自に用意するものなので、フォーマットや記載する内容は企業によって全く異なります。100社あったら100通りのESがあるのです。
例えば、志望動機や学生時代に力を入れたことなど、基本的な内容だけのESもあれば、業界の展望や専門知識を問うESもあります。
つまり、応募する企業が増えれば、それだけESに割かれる時間も増えるわけです。
ES(エントリーシート)の3つのタイプ
企業ごとにESは全く違うと書きましたがある程度、タイプが決まっています。
代表的なのは次の3つです。
履歴書と書く内容がほとんど同じで、広く多くの学生の応募を期待して使用されます。
自己PR、学生時代力を入れたこと、10年後のイメージ、仕事とは何か、など、具体的な質問について、200字~300字の記述が求められるタイプです。 応募段階で人数を絞りこうもしている場合に使用されます。大企業では基本的にこのタイプであり、面接での資料になるので絶対に手を抜いてはいけません。
日本の社会問題や業界の展望、最新技術に関する知識など、専門知識を問うタイプのESです。 専門職や職種別採用をしている企業が最低限の基礎学力を把握する狙いで使用されることがあります。
「下記のスペースを自由に使って自分を表現してください」「自由に絵を描いてください」といったようにクリエイティブ性を問うESが稀にあります。
ES(エントリーシート)の入手方法は?
ESの入手方法は企業によって異なりますが、おおむね以下のいずれかです。
- 就活サイト・企業の採用サイトからダウンロードし、プリントアウトする
- 説明会で受け取る
- 企業に請求し送付してもらう
- 就活サイト・企業の採用サイトから、WEB上で記入しネット提出する
就活サイト・企業の採用サイトから、WEB上で記入して、それをネットで提出するパターンが増えています。
ただし、説明会に出席しないとESをもらえない企業もあります。
ESの入手方法については、企業の採用ホームページや就活サイトの企業ページ、採用パンフレットなどに記載されているはずなので、しっかりと目を通しておくようにしましょう。
また絶対に入社した企業があるなら、必ず説明会に参加するようにしましょう。
ESの作成手順を4つのステップで解説
- 自己分析をする
- とりあえず書いてみる
- 業界・企業研究をする
- 文章力を磨く
ESは上記4つのステップで作りましょう。
それでは1つずつ解説していきます。
STEP1:自己分析をする
ESに記載することといえば、志望動機や学生時代に力を入れたこと、自己PRなどです。
これらを具体的に記載するためには、自己分析をしておく必要があります。
自己分析を飛ばしていきなり志望動機や自己PRを書いても、説得力のある内容は書けません
まずは自己分析から始めるようにしましょう。
STEP2:とりあえず書いてみる
自己分析が終わったら、とりあえずESで問われている内容を書き出してみましょう。
学生時代に頑張ったこと、志望動機、など設問がいくつかあると思います。完璧に考えてから書くのではなく、まずはざっと書いてしまうのがおすすめです。
とりあえず書いてみることで、自分が曖昧にしている部分や、不足している情報、矛盾点などに気づけます。
志望企業のESの内容が公開されていない場合、過去の内容や同業他社のESを参考にして、とりあえず書いてみましょう。
STEP3:業界・企業研究をする
業界・企業研究をとても時間のかかる作業であるため、先にしてしまうとES作成に時間を割けなくなります。
企業研究は、前述のステップ1、2と同時進行で進めるのが得策。余裕のある方は同時に進めましょう。
ちなみにここでいう企業研究は、ネットや業界地図などで済ませられるものではありません。
「どの事業部、職種、仕事をしたいのか?」
「なぜそれが自分にできると思うのか?」
など、面接で聞かれる質問を想定しながら、企業研究をすすめるほうが効率的です。
ネットや業界地図、会社説明会だけでなく、OB・OG訪問、企業訪問、実際に商品・サービスを使ったり、IR情報などを使ったりしんがら、深い企業研究を行いましょう。
STEP4:文章を洗練させる(文章校正・推敲をする)
自己分析、企業研究が完璧でも、伝え方を間違えてしまえばESは通過しません。
どれだけ素晴らしエピソードを持っていても、伝え方が悪ければ不採用です。
そういった事故をさけるために、読み直し、文章を洗練させるようにしましょう。
具体的には、
- 続きを読みたくなるように冒頭の文章を工夫する
- 数字を使って表現を具体的にする
- アピール度の高い行動・エピソードを記載する
などです。
※参考記事
文章術やESの書き方を紹介する本はたくさんあります。それらを参考に伝わる文章、印象的な文章を完成させるようにしましょう。
そこで学んだ文章術は就活だけでなく、社会に出た後も必ず役立ちます。時間・お金を惜しまず自分に投資してください。
ESは絶対に手を抜いていけない!ESの重要性について
ESを友人に頼んだり、他人のを丸写ししたり、手を抜く人がいますが、それはおすすめできません。
ESは手を抜かず全力で書くべきです。
その理由は以下の2つ。
- ES作成は面接対策にもなるから
- 質の高いESは面接でも優遇される
ES(エントリーシート)作成は面接対策にもなる
ESは内定をもらまで、企業が参考にする書類です。
面接では、ESの内容から質問がでます。
たとえばESに「学生時代はサークル活動に力を入れた」と記載されていれば、面接では、サークル活動について根掘り葉掘り質問されます。
そしてESの内容と回答に矛盾がないかは、評価の大きなポイントです。
ESに手を抜き、「何を書いたか覚えていない」「なぜ書いたのか説明できない」となると、面接での受け答えもちぐはぐになってしまいます。
逆に面接を見据えてしっかりしたESを作成しておけば、面接でどんな質問をうけようと、矛盾のない回答ができるはず。
ESをしっかり書くことは、同時に面接に対策にもなるのです。
質の高いES(エントリーシート)は面接で優遇される
面接官は、面接の前に必ずESを読みます。
そして面接官は、ESを読んだ時点で落とす学生か、通過すべき学生かをある程度判断しています。
たとえばESの内容から「この学生は優秀そうだな」と判断すれば、面接では通過させるための質問を用意してくれます。
逆にESから「優秀ではなさそう」と判断すれば、面接はあら探しになります。いくら面接にただりついても、それでは内定はもらえません。
まとめると、質の高いESを提出しておけば面接でも優遇され、内定をもらえる可能性が上がるのです。